XのタイムラインみてたらRubistの人たちが何らかの対象をぼかしたまましめやかにブチ切れていて(しめやかにブチ切れないでくれ)何の話なんだろうと調べていたらどうやらこのnoteの一節ぽかった
- オワコンである
「Rubyが死んだ」「Ruby on Railsは死んだ」みたいな言葉は何度も聞きました。
産業界としても新規利用や継続利用希望率は残念ながら停滞気味であり、新規に若者がRubyやRuby on Railsを勉強しよう、というケースの割合は一時期より減少していることは間違いないのは事実です。
著者のTakuyaさんはスタメンという会社のCTOで、スタメンはRails Girlsやtry! Swift の協賛企業なので、コミュニティ寄りの立場のところからネガティブな公式見解みたいなものが発信されたことにみんな驚いているようだった
1つ前のnoteにこれの背景となる話が出てくる
新言語の導入:
これまでサーバーサイド(バックエンド)としてはRubyのみ(新規事業漏洩チェッカーではTypeScriptを採用しています)をコア言語として利用してきました。新規採用面や若手エンジニアのモチベーション面で不利になる部分も出てきたため、2024年からはGo言語などの採用を進め、長期的なキャリア形成ができるような機会を提供します。
つまり組織運用の都合で利用する言語を変えたいという課題があるのだと思う
スタメンは会社紹介資料によると2016年の創業
業界的にはメルカリアッテがGoでローンチされてゴボだねと言われていた時代
この頃のRailsの扱いはもう結構成熟してて、ふつうのスタートアップなら安定なサーバーサイドの選択肢という状況だったと思う
一方フロントエンドはreact_on_railsのインテグレートなど、今のSPAやSSRから見たら黎明期っぽさがあった(Next/NuxtがGitHubで公開されたのもこの時期)
感想
前述のnoteからは「新規採用でRubyは不利」「若手エンジニアのモチベーションがない」という2つの論点があると思う。
新規(何を)採用なのかは自明ではないけど人材採用ということにしてこれは最近よく話題になる
先日は「海外でRuby on Railsの人気が再燃 」という記事を見かけた
ただしこのDevOps.com記事は他所ではとくに話題になってないし、「書き手が減っても面接回数が増えるのでは?」とRedditでマジレスされてた
「新規採用でRubyは不利」はどういう人物像を採用をしたいのかによると思っていて、「技術トレンドへの追従を重視して会社選びするリードクラスのシニアエンジニアの転職」とか「趣味で自発的にプログラミング活動する教育コストの低い学生」とかいろんなパターンがある
趣味でコード書く学生は自分の観測範囲ではメガベンチャーやビックテックのインターンとかに行ってる印象がある(上澄の人たちかもしれない)
労働者人口も減っているし内製化の思惑のある大手企業や日本ブランチを拡大してる外資も競争相手に入っているし、どの程度2010年代の新卒採用のようにベンチャーに流入してくるのか定かではないが
学生ではなく社会人に広げるとRubyでいうとプログラミング学習サイトが充実しているので取り組んでいる人が多い。本業で何か昼の仕事をしつつキャリアアップのためにプログラミング習得と転職を目指しているような勤勉な層。そういう層の取り込みを想定するのならRubyを使い続けるメリットは大きいと思う。
「若手エンジニアのモチベーションがない」はつまりRubyじゃなくてGoやTypeScriptを書かせないと転職されちゃうんじゃないかとマネージャー層は心配している思うんだけど、GoやTypeScriptを書いたらGoやTypeScriptを書く給与の高い会社に転職するのが健全な市場だと思うのでそこは売上を報酬に還元する方向でがんばってほしいところ
エンジニア側は需要の少ない技術を身につけて成長に繋がらないという思考から不安を持ってるのだと予想するんだけど無限にトレンドインする技術はないので、まずはハイプサイクルを理解してもらってその上で世間の評判ではなく自分自身の目でOSSを評価できるようになってもらうのが長期的な成長にはいいと思う
Rubyの場合コア開発に日本語話者がたくさんいるし実際にコミッターたちがどういう活動をしているのか観察しやすいのが良いと思う
オワコンという言葉
Googleのサジェストに出てくるぐらいよくある連想語なので気軽に使っているのだと思う