モバイル・エコシステムに関する競争評価
AppleやGooleのモバイルアプリのプラットフォーマーにどう規制を働きかけていくかという政策についての議論
デジタル市場競争会議ワーキンググループ(第32回) も目を通したが中間報告の前日譚的なコンテンツだった。
資料が長いので興味のある部分だけ読んだ、要点としてはアプリストアの寡占とかWebKitを強制されてSafariがPWAに対応しないから健全に競争できない。というようなことが書かれていた。
AppleはSafariをブラウザだと思っている
AppleがSafariをPWA対応しないことについては、ユーザーのプライバシーやセキィリティ保護、自社利益やネイティブアプリプラットフォームへの囲い込みのためといった説が一般的だけど個人的には「SafariのUXデザインを一貫する」という目的というか思想のようなものをApple系Developerとしては感じている。
AppleはなるべくSafariをウェブのドキュメントブラウジング以外の用途に使わせたくない。Webとはドキュメントの世界で。AppsはOSが提供するものでしょ、という。
しかしウェブブラウジング以外の用途に使わせたくないが、macOSの機能は改善したい。SafariはmacOSの一部なのでSafari Push Notifications や Apple Pay on the Web などはブラウザの仕様が揃う前に先行実装していた記憶がある(調べてない)。
例外としてはWindows版Objective-Cリンクの悪魔技術で作られたWindows版iTunesとかSproutCoreで構築されたiCloud.comとかのクロスプラットフォームを目的にしてその中でWebアプリ化されることがある。
ドキュメントブラウジングのツールなのにMacbookが購入できるECサイトをAppleが運用しているのか、ドキュメントじゃないじゃん矛盾してる、といえばAppleのデバイスを持たない人にクロスプラットフォームで購入手段を提供するためなのだ! という逃げ道がある。
——と思っていたけどApple自身によるWeb Appsの説明がある以下のページを見つけて説がゆらいできた
経済産業政策新機軸部会
経済産業政策新機軸部会 中間整理 案 令和4年5月19日 経済産業政策局
の関連箇所も読んだ。
技術的な構造変化:Web3.0(分散型)等の大きな構造変化につながる技術・ビジネス動向を踏まえた成長モデル、政 策をどのように考えるか。特に、日本が強みを発揮できる領域はどこにあるか(例:ゲーム系ブロックチェーン)。
これに限らず政策に出てくるWeb3.0は「来るか来ないか?」というビジネスの時流とか社会的なムーブメントというよりは、既に提示された世界経済のロードマップというような扱いに思えた。
産業構造の中のさらにパソコン関連。インダストリー4.0とかの仲間。数字ついてるし。みたいな。